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日本では大切な人にチョコレートを贈るイベントとして親しまれている「バレンタイン」。その起源や歴史を知らない方は意外と多いのではないでしょうか？今回は、バレンタインの起源や歴史、また日本におけるバレンタイン事情の変化などについて紹介させていただきます。
■ バレンタインの起源
バレンタインデー (St.Valemtine’sDay) の起源は、古代ローマ時代にまでさかのぼります。時の皇帝は兵士に家族ができると戦場での士気が下がると考え、兵士の結婚を禁じていました。その様な状況の下、キリスト教の布教を行っていたヴァレンティヌス司教はこのことを不憫に思い、結婚を望む若い兵士たちのためにひっそりと結婚式を行い祝福を与えます。しかしこの行いが皇帝の怒りにふれ、ヴァレンティヌス司教は処刑されてしまいました。
その後、ヴァレンティヌス司教は愛の守護聖人として崇敬され、処刑が行われた2月14日は「聖ヴァレンティヌスの日（Saint Valentine’s Day）」としてヴァレンティヌス司教のためにお祈りをするようになりました。
■ 中世から「恋人たちの日」に
キリスト教圏で『バレンタインデー』が、恋人や家族など大切な人に贈り物をする日として親しまれるようになったのは、ヴァレンティヌス司教の死後1,000年以上が経過した14世紀ごろからといわれています。元々ローマ帝国では、2月14日を女性の結婚生活を守護する女神「ユノ」の祝日とし、その翌日の祭りで共に過ごす異性をくじ引きで決めるという風習があったこととヴァレンティヌス司教の逸話が混ざり「愛を告白する日」として広まったという説が有力なようですが、ちょうどこの季節になると鳥のつがいが巣作りを始める時期である事が元になっているという説などもあります。
※現在では「ヴァレンティヌス」という人物が実在した証明がないことから公式な祝日とはされておらず、様々な伝説などが合わさっていると考えられています。
■ 日本におけるバレンタイン文化の歴史
バレンタインといえば、日本では「思いを寄せる相手にチョコレートを贈り、愛を伝える日 」や「大切な人やお世話になった人にチョコレートを贈る日」としておなじみの記念日。今では多くの方が知るところかと思いますが、この風習は日本独自のものです。
その歴史については諸説ありますが、最初に日本にバレンタインデーを持ち込んだのは神戸のお菓子メーカーであったようです。「バレンタインデーにチョコレートを贈ろう」というキャッチフレーズで、英字新聞にチョコレートの広告を載せました。第2次世界大戦が起こったことで、バレンタインデーを“チョコレートを贈る日”として 広めようという活動は一時中断しましたが、戦後再びほかのお菓子メーカーや百貨店も加わり、この試みに力を入れるようになりました。洋菓子業界が広告を打ち出す際、「一年に一度、チョコレートを贈って女性から男性 へ愛を打ち明けられる日」として、大々的にアピールしたことをきっかけに、日本式のバレンタイン文化が定着していったと言われています。
ちなみに「義理チョコ」や「ホワイトデー」などバレンタインに関する日本独自の文化が生まれたのは1980年代前半といわれています。
■ 進化する日本のバレンタイン
現在、日本では国民を挙げての一大イベントとなったバレンタインデー。社会の在り方に合わせて年々内容もアップデートされ、その種類も恋人や思いを寄せる相手へ贈る 「本命チョコ」「義理チョコ」だけでなく性別関係なく友人間で贈り合う「友チョコ」、自分へのご褒美として購入する「マイチョコ」、家族に贈る「ファミチョコ」など多様化し、大きくその役割は変化しています。
さらに近年熱いのが、好きなアイドルやキャラクターなどの「推し」に贈る「推しチョコ」。直接会ってチョコを渡すことは叶わなくても、「推し」グッズと共にチョコの写真を撮ってSNSに投稿した後、チョコは自分で食べて楽しむのだとか。まだ推しのためにバレンタインチョコを買ったことのない方は、初「推しチョコ」にトライしてみるのも楽しそうですね。
今回はバレンタインデーの起源や歴史についてご紹介しました。古代ローマに始まり、今では日本でも親しまれ 、さらに多様化するバレンタインデーの形。時代とともに「愛情」の形も日々アップデートされているのかもしれませんね！
思い思いのバレンタインデーを楽しんで、さらに日本のバレンタイン文化がどう進化していくのか楽しみですね♪
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