更新日： 2023年10月18日
■ドイツ人はバームクーヘンを食べない？
バームクーヘンがドイツ発祥の焼き菓子であることはご存じでしょうか？日本では普段のおやつや手土産として、また結婚式の引菓子としても人気があり、日常の生活に溶け込んでいるおなじみの焼き菓子ですが、なんと、驚くことに「バームクーヘン」発祥の国ドイツの人達はめったにバームクーヘンを食べないそうです。それどころか「バームクーヘン」の存在自体を知らない人も多いというのです！どうしてなのでしょう？
今回は、生まれ故郷ドイツで、本当にバームクーヘンはあまり食べられていないのか、またその理由はどうしてなのかについてご紹介したいと思います。
■バームクーヘンってどんなお菓子？
樹木の年輪のように幾重にも焼き重ねられた層が特徴のバームクーヘン。日本では知らないという人は少ないと思われる人気の洋菓子ですが、そもそもバームクーヘンとはどんなお菓子なのでしょう？
バームクーヘンはドイツ発祥の焼き菓子です。「バウム」はドイツ語で「木」、「クーヘン」は「お菓子」を意味します。その樹木の年輪のような見た目からバームクーヘンと名付けられました。誕生したのは1800年代初め。最初にバームクーヘンが焼かれたという記録が残っているのは、北部ザクセン＝アンハルト州のザルツヴェーデル（Salzwedel）という小さな町です。
日本へ伝わったのは第一次世界大戦の頃といわれています。
■ドイツ大使館の公式twitterがバームクーヘンについてつぶやいた！？
ドイツが発祥の焼き菓子ならば、当然のように誰もがバームクーヘンは本場ドイツで多くの人々から愛されていると思うでしょう。しかし、「バームクーヘンの日」である2020年3月4日。ドイツ大使館の公式twitterが、こんな事実をつぶやいたのです。
「実は発祥の地ドイツではあまり頻繁に口にしないバームクーヘンですが、日本において独自に目覚ましい発展を遂げていますね！しっとりふわふわだったり、様々なフレーバーもあります。
大使館でも、実は日本に来てから初めてバームクーヘンを食べたというドイツ人職員が多いのです」
実は発祥の地ドイツではあまり頻繁に口にしないバウムクーヘンですが、🇯🇵において独自に目覚ましい発展を遂げていますね！しっとりふわふわだったり、様々なフレーバーもあります。
大使館でも、実は日本に来てから初めてバウムクーヘンを食べたというドイツ人職員が多いのです。#バウムクーヘンの日 pic.twitter.com/THBp5PgIrB— ドイツ大使館🇩🇪 (@GermanyinJapan) March 4, 2020
本場ドイツの人達が日本に来るまでバームクーヘンを食べたことがないなんて！まさかのつぶやきですね！発祥の国でありながらどうしてバームクーヘンを食べたことのない人が多いのでしょうか？
■国立ドイツ菓子協会による厳格な製法☆
実はドイツでは、バームクーヘンの製法はドイツ国立菓子協会によってとても厳格に定められているのです。
・ベーキングパウダーは使用しない
・使用する油脂はバターのみ
・配合は卵2：小麦粉1：砂糖1：バター1
・生地とメレンゲを合わせる別立て製法で製造する
・添加物は使用しない
上記の様に数々の基準があり、それらを満たしたものだけを「バームクーヘン」と呼ぶのだとか。さらに専用のオーブンで手間暇かけて焼く必要があり、高度な技術と経験が必要とされます。そうなると当然バームクーヘンを焼くことの出来る菓子職人や洋菓子店は限られてしまい、バームクーヘンにお目にかかる機会自体が少ないというのです。
このような理由から、ドイツ人にとってバームクーヘンは身近な洋菓子ではなく、お祝いやクリスマスなど特別な日に贈る最高級のお菓子と位置づけられているため、本場にもかかわらず見たことも食べたこともないという人がたくさんいるのだそうです。
■バームクーヘンの町ザルツヴェーデル♪
しかしそんなドイツにも、やはりバームクーヘンを存分に味わえる町は存在します！旧東ドイツに位置するザルツヴェーデルは、人口約21,500人の町。ドイツ在住の人に聞いても「それどこ？」と言われるほどの小さな町ですが、 実は「バームクーヘンの町」として、知る人ぞ知るバームクーヘンの名所なのです。バームクーヘンを販売するコンディトライ(パティスリーとカフェを併設した店舗)が至る所に店を構え、200年以上受け継がれた伝統のレシピ通りに直火で焼かれるバームクーヘンを堪能することができます。ザルツヴェーデルでバームクーヘン専門店を構えるヘニヒ家は最古のバームクーヘンのレシピを保有しているそうで、併設の工房では見学もできるとか。
ザルツヴェーデルはバームクーヘン好きなら一度は行ってみたい町ですね♪
■バームクーヘン大国！？日本♪
日本では洋菓子店はもちろんのこと、デパートやカフェ、スーパー、コンビニなど色んなお店で買うことの出来るバームクーヘン。ギフト用だけでなく、普段づかいのおやつとしても親しまれています。ギフト用だけでなく、普段づかいのおやつとしても親しまれています。また、サイズや形、食感、フレーバー等にも工夫をこらしたさまざまなバームクーヘンが製造されており、前述のドイツ大使館の公式twitterの投稿にも あるように、ドイツから来日した人たちも驚くほど。今や日本はバームクーヘンの生まれ故郷ドイツをしのぐバームクーヘン大国ですね！
いかがでしたか？次にバームクーヘンに出会ったら、いつでも手軽に美味しいバームクーヘンを楽しめる幸せを噛みしめながら、手に取ってみてはいかがでしょう。
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